八ッ場あがつま湖を見下ろす堂岩山へ

山頂からの八ッ場あがつま湖
令和7年5月25日(日)参加者26名自然保護委員会11名(総勢37名)で自然観察会を実施しました。
集合は八ッ場林ふるさと公園、7時30分受付開始、8時から開会式行いました。式後、吾妻渓谷のでき方や堂岩山の植物などの自然解説、堂岩山のいわれや天狗の伝説を描いた紙芝居などをしました。8時30分、4班に分かれて出発しました。心配していた雨もやみ、不動大橋を渡るときに八ッ場湖の先に堂岩山が見えました。不動滝の手前で岩脈や柱状節理を観察しました。トンネルの手前で登山道に入り、早速、ハシリドコロ(毒草)、珍しいトチバニンジンなどの植物があり、委員からの説明に参加者も聞き入っていました。始めは、階段の道、落ち葉を踏みながら、鮮やかな青々とした木々の中を歩いていきました。前日の雨で水かさがやや増していたので、ルート確認担当が渡りやすいように石を置いてくれました。トラバースで滑りやすい所は、数日前にロープを張ってくれていたので、参加者は気を付けながら安全に通過することが出来ました。

頂上直下の急登
森の中は静かで、オオルリやキビタキ、ミソサザイ、アカゲラなどたくさんの鳥のさえずりが聞こえてきました。山頂手前の鞍部では、仮設トイレを設置。そこからは落ち葉の積もったとても滑りやすい急な登り、一歩一歩気を付けて登っていきました。最後の急登には安全のためにロープを設置しました。
稜線に出たところに、アブラツツジ、ヤマツツジ、ミツバツツジの3種類のツツジが1箇所に咲いていて、良い観察ができました。11時30分到着。山頂からは、木々の間から青とも緑とも何とも言えないような色の湖に感嘆の声が上がりました。昼食後、小さな「堂岩山」の道標を背に、参加者全員で記念撮影をして下りました。同じ道を下りましたが、危険個所や沢の渡渉にも慣れてきたようでした。降りる頃には、天気も回復して青空も見えて汗ばむ陽気になりました。3時には全員が下山し閉会式を行いました。けがや体調の悪くなる人もなく全員が無事登り終えることが出来ました。

帰りに花が開いたクワガタソウ
このコースは足場が悪く仮設ロープの設置を必要としたり道迷いの危険もあったりします。下見では、どこがルートなのか委員でも迷う時がありました。3年前から候補地として何回も下見をし、危険個所の確認、安全なルートの取り方、参加者の体力はどうか、観察のポイントなど、いろいろと検討を重ね準備してきました。安全な登山と自然保護をどう伝えていくか、自然保護委員会として検討をしながら、これからも観察会を実施していきたいと考えています。
〔このコースに関する注意情報〕
・沢の渡渉が何カ所かあり、飛び石での転倒の危険性がある。
・正しいルート(長野原町が設定したルート)を辿れないと、進退窮まる可能性がある。そもそもルートが不明瞭のため、ナビゲーションが出来るだけではダメなのは課題。
・手を添えられる仮設ロープが無いと、スリップ即転落の危険性が高い箇所がある。
・観察会で設置した仮設ロープは当日に撤去されている。(現在はロープはない)
◎入山される際には、ナビゲーションと危険個所の回避が出来る方と同行されることを強くお勧めします。
自然保護委員会副委員長 佐藤 緑